スポーツ走行(8月12日)
作成日:99/08/20
更新日:99/08/20

明けて木曜日。今日が最後の練習走行となる。

朝飯を食った後、目の周りを赤く塗られた山犬神を見つける。


俺:(爆)「い、犬神っ、どうした!?その目、おもしろすぎるぞっ。」

清算をしている最中、レンガのママに聞いてみる。

俺:「ジョンどうしちゃったんですか?あの目。」

ママ:「あれねぇ。まったくねぇ・・・。」

俺:「ははは。客さんにやられちゃったんですかね?」

ママ:「私ですぅ・・・。」

一同、爆笑。



7時にパドック入り。やや遅れてトシも到着。Kureとすぅにピット番号を連絡する。

今日の走行予定は、俺とおーたが2本ずつ。昨日来れなかったトシは3本走る。

到着するなり、ひたすら整備を続けるKure

メカニックとして来てくれたすぅ

9時30分、プロダクション1本目、トシ出動。フロントのイニシャルは4目盛り。

フルコース2日目の走行となるトシ。1周目19秒から入り、2周目にいきなり15秒。自己ベストを2秒縮める。その後3周連続で15秒代。

しかし、6周目に突然のピットイン。

トシ:「コンタクトずれた。」

どーでもいいが、トシのコンタクトはワンデーアキュビューって奴だ。一度取れると、もう使えない。

俺:「メットの中に風の入らないタイプの奴にすりゃえーのに。」

トシ:「ってゆーか、曇るからシールドちょっとだけ開けて走ってるんだ。」

俺:「そりゃずれるがな。(笑)」

新品のコンタクトを入れるのを諦め、眼鏡に変えて再度出動。
しかし、その後タイムは伸びず、17秒から18秒で4周し、走行を終える。

続くレーサークラスはおーた。フロントのイニシャルを1目盛り抜き、5目盛りで出動。
13秒から14秒で周回。終盤に入り、立て続けに12秒代を出し、走行を終える。
おーたのインプレッション
タイムは意識しないで過重とターンインのタイミングだけ考えて走った。
最終的にはいい感触だったので、2本目に期待したい。

立て続けに次のプロダクションは俺。イニシャルは前回、3目盛りまで入れた時にブレーキングでリアが上がり始めた為、今回は又4目盛りに戻して走る事にする。

11時10分、プロダクション2本目の走行開始。整備を終えたKureも出動。

ノーマルのチャンバーを付けたSDR

1周目から全開。今日中に目標タイムをクリアしておかなければならない。
しかし、今まで殆どレーサークラスで走っていた俺。当たり前だが、プロダクションクラスは全体的にペースが遅い。走行台数も多く、抜く事だけに気を取られ、タイムが伸びない。又、イニシャルを元に戻したのは完全に失敗だった。前回のように過重をかけてコーナーへ入っていく事が出来ない。

それでも必死にタイムアタックを続ける。各コーナーでやや強引に抜かせてもらう。

俺:(戻るか?どうする?)

悩んでいる所へ赤旗中断。ピットへ戻り、イニシャルを3目盛りにしてもらう。
なるべく先頭でコースに出るべく、コースクリア丁度にコースイン。ブレーキングも先程よりマシになった。1周目12秒。
早めにコースへ出ていっても、2周目には前からバイクがやってくる。

俺:(やっべぇ。このまま走行終わっちゃうじゃんか。)

普段は抑える場所でも抜けると思えば何処でも抜いた。
ダウンヒルストレートを下っていると、SDRを発見する。

俺:(あ。Kureさんみっけ♪)

90°コーナーを立ち上がると、一気に近づく。最終手前で抜くのは気が引けた。

俺:(ど、どうしよう。)

一瞬迷ったが、セカンドアンダーを超えた先の左コーナーでイン側が開く。間髪入れず、そこへ目掛けてアクセルを開け、これまた強引にインを刺す。

俺:(す、すんませ〜ん。)

最終コーナーを立ち上がり、一旦バイクを右に寄せ、振り返り際に左手で謝罪する。ちなみに今日はずっとこんな感じ。1本の間で、もう何人のライダーに謝った事だろう。

タイムは上がらず、11秒から13秒の間。予選もこんな状態だと思うとゾッとする。結局、比較的クリアだった最終ラップに10秒後半のタイムが出て、走行を終える。

走行後、何気にフロントタイヤを見てみると、真ん中だけが減っていた。パッドとスプリングを変え、ブレーキングがハードになった為か、山の形をしたパターンの上側はゴムを盛ったようになっており、下側はスリップサイン付近まで減っていた。


そこで、フロントだけ前回使った奴に履き替える。




午前中の走行が終わり、残す練習は午後の1本だけとなった。最後の1本。次はレーサークラスだ。今度こそ思いっきり攻めきって目標タイムをクリアしたい。

しかし、またしても、突然、奴はやってきた・・・。

パドックを歩いている最中、顔にポツリと雨が当たった。

俺:「げっ。来やがったかっ!」

空を見上げると、まだそれ程本降りにはならない様子。ピットに戻り、モニターを見る。なんと東コースは土砂降りの雨。

俺:「お・・・終わった・・・。」

俺:「雨、来ますよ。」

Kure:「え。でもまだ降ってないでしょ?」

俺:「いや、あと30秒後に来ます。ちなみに今、東を通過中です。」

30秒後、奴はやはりやってきた。雨はピット内にも進入してくる。怒涛のように押し寄せるスコール。


コース全体を万遍なくヘビーウェットにした奴は、1時間程して気が済んだかのように立ち去る。

終了気分な俺らと違い、レインタイヤに交換するKure。


午後1本目。1時30分からのレーサークラスはおーたの番。当然、キャンセル。日が照らない為、路面の乾きが遅い。

午後2本目。2時20分からのプロダクションはトシの番。やはりキャンセル。路面はウエットからハーフウエット。Kureは出動。
この間、昨日取れなかったクラッチのボルトをすぅに取ってもらう。さすがチーフメカニック!

クラッチ交換



午後3本目。3時10分からのレーサークラスは俺の番。路面も所々乾き始めてきた為、出動する。

クラッチレバーを握り、ギアをローに入れる。まだクラッチレバーを離してないのに、そろそろと動き出すバイク。

俺:(あ。クラッチ変えたんだ。)

フリクションプレートを新品にし、強化スプリングを入れた為、繋がるポイントが随分と手前になった。俺は薬指と中指でレバーを握る為、奥でクラッチが切れるように調整している。

一旦ニュートラルにし、手元のアジャスターで調整しようとするが、目一杯回しても遠くならない。VTRはオイルクラッチなので、調整は手元でやるしかない。

俺:(まぁ、いっか。)

クラッチ調整を諦め、コースイン。
1周目はコースの様子を伺い、慎重に走る。ライン上は乾いている所もあるが、1〜2、3〜4コーナーや最終コーナー等はまだ路面が黒い。S字立ち上がりも細い川が残っている。
クラッチの繋がるポイントが手前の為、減速時にいつもの調子で「フォン!」とやると、前に進んでしまう。恐い。

2分20秒を切るのに5周を費やす。各コーナーとも、思い切ってアクセルを開けられない。4コーナー立ち上がりでR1に抜かれる。しっかりアクセルを開けている。

俺:(あ。そこまでやっちゃっていーの?)

段々と開けられるようになるが、タイムは16秒止まり。最終ラップに15秒代を出し、走行終了となった。あまり意味の無い1本だった。

引き続き今日最後の走行。予定では3本目のはずだったトシ出動。路面状況は変化無し。

俺:「もう、転ぶなよ。」

トシ:「わ、わかった。」

慎重に周回を重ね、7周目の17秒後半をベストに走行を終える。



セッティングデータ
ノーマル今日のセッティング(スプリング変更)
サスペンション
(フロント)
突き出し0o7o
油面130mm150mm
イニシャル4目盛り3〜5目盛り
ダンパー最強から1回転戻し最強から1/2回転戻し
サスペンション
(リア)
車高0o5o上げ
イニシャル最弱から2段目最弱から3段目
ダンパー最強から1回転戻し最強から1/2回転戻し
メインジェットF165、R162(国内仕様)F175/R178

今日のベストタイム
HIRO2分10秒80
おーた2分12秒74
トシ2分15秒55

この所毎回のように、突然の雨に泣かされてきたが、最後を締めくくる今日も同じパターンで終わった。予選当日もこんなだったらと考えると・・・。

今日で一般の練習走行は全て終わり、人間を含むマシンの最終調整は2週間後の公式練習に持ち越しとなった。

次はいよいよ公式練習だ。体調を万全に調え、7耐ウィークに望みたい。公式練習初日の26日から予選当日の28日。この3日間をいかにマインドコントロールしきれるかが予選通過の鍵となる。

本番は予選だ。

以上

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