2006 もて耐
公式予選

作成日:06/08/10
更新日:06/09/12
ついに公式予選当日を迎えた。最近よくお世話になっている宿を後にし、パドックへ入る。
昨日より日差しが強く、暑さの厳しい予選となりそうだ。

記:えみゅ〜

前日のような霧はなく朝から快晴。暑くなりそう・・・
(この日も暑すぎました。。。)
そんでいつも通り物凄い緊張。私が緊張してもどうしようもないのに・・・
「き、気持ち悪い・・・おなか痛いよぅ(泣)」



去年を見送り、2年ぶりの参加となった今年のもて耐だが、以前の頃より随分と雰囲気が変わっていた。
02年の239台をピークとし、その参加台数は年々減少の一途を辿る反面、パドックにピリピリとした雰囲気は無く、穏やかでまったりとしたムードに包まれた、これが本来的な姿なのだろうか。


Compusもまた例に漏れず、こののんびりしたムードに溶け込んでいた。

予選時間も1本あたり40分と長く、各自余裕を持ったタイムアタックやセットアップが可能となっている。
また、去年から予選方式が変更され、(やっと)第1,第2ライダーの合算となった。
去年のボーダーは、合算で4分20秒。しかも今年は去年より15台程少ない事もあり、各々10秒を切れば予選通過との見通しが高かった。

俺とおーたがそれぞれ自己ベストを出せば余裕で通過。としのOK確認後、今年こそ誰もが7耐に行けると信じていた。

予選組は3グループに分けられており、Compusは最後のCグループ。第2ライダーの俺は一番最後の予選走行となる。

ジリジリと日差しが照りつけるホームストレートでブリーフィングが行われた後、間もなくしてAグループ第1ライダーの予選が開始される。
予選時間に余裕があるせいか、コースインゲートにバイクを運ぶチームも少ない。

記:ゆみっぺ

私は予選日から参加しました。
最初の仕事として、パイプ椅子持参でブリーフィングに参加。
これまで何度かブリーフィングに出たことあるけど、いつもと少し内容が違いました。
いつもは熱中症やマナーについての注意が中心だけど、今回は
「MOTO GPのライン真似しても意味無いですよ」とか
「あのコーナーはこう入ってこう付いて曲がった方が無理が無いですよ」とか、
初心者を意識した安全アドバイスがあって最後まで飽きませんでした。
終わって、ふと気が付くと陽の当たっていた方の腕が日焼けして真っ赤になってました。
長袖だったのに〜!朝からすごい日射しでした。


出走台数46台に対し、ボーダーの基準となる19位付近のタイムを追う。
序盤、15秒程度でラップしていた各チームも14秒、13秒と徐々にペースを上げてくる。

HIRO:「う〜ん、まだまだ余裕〜♪」

40分もある予選も、後半に入ってくるとモニタのタイムは12秒、11秒と次々に更新されていく。

HIRO:「う〜ん、そろそろこの辺にしといてくれると楽なんだけどな〜。」

更に10秒、9秒とタイムは縮まってくる。

HIRO:「う〜ん、じゃもうこの辺にしとこうか〜。」

Aグループ第1ライダーの予選終了。19位のタイムは8秒フラット。

HIRO:「話違うがな。。」

続くBグループ第1ライダーの予選。

Aグループだけがたまたま速かっただけだと期待するも、19位のタイムは殆ど変わらず8秒3。

HIRO:「A,Bグループがたまたま速かっただけだな。。」

そしていよいよCグループ第1ライダーの予選。おーた出動。

記:おーた

もて耐の目標は、予選で8秒台を出して決勝進出。
5月のモテローで9秒前半まで出てたので何とか出したいと思ってたが、もて耐ウィークに入ってベストまで程遠いタイムしか出ず、ちょっと困っていた。
今回のもて耐では「なんとか走るほうで貢献したいなぁ」と思ってたが、なんかうまくいかない。

今、思いだしてみるとその時は感じなかったけど、予選タイムに採択されるプレッシャーや準備作業、5月に負った怪我の影響等ではまってたのかもしれない。


記:えみゅ〜

いよいよおーてぃの予選。
何も出来ないからいつも通りに送り出しました。



今までとは違い、おーたのタイムもきっちり予選採択に反映される。彼にとってはもて耐で初めての経験となる為、相当なプレッシャーとなっているはず。
あまりタイムを気にしないように告げ、予選開始から1テンポおいてコースイン。

慎重に新品タイヤを皮むきし、16秒開始から13秒、12秒、11秒とタイムを縮め、6周計測でピットイン。



予選は40分の長丁場。一旦休憩し、リアのイニシャルを1段緩め、再度ピットアウト。


再度計測開始1周目12秒フラット。2周目に11秒を切る。3周目に一旦タイムを落とし、最終ラップがベストの10秒7。

パークフェルメへバイクを受け取りに行くと、暫くして戻ってくるSP-1。
こっちこっち〜と合図し、目の前でバイクを止めるおーた。
シールドを開けた瞬間、汗だくの真っ赤な顔で「ごめんっ!タイム出なかった。」

なんか前にも同じようなシチュエーションで同じセリフを聞いた気がする。

HIRO:「最後根性出したじゃん。最終ラップがベストだよ。」

結果、Cグループ第1ライダーの19位は7秒4で、おーたは28位。実はCが一番速いグループだった。

記:おーた

走行中は、あまりいろいろなことを考えずに自分のスタイルで走ることを心がけた。
予選ベストを出した1周前に、周りの景色のスピードがそれまでと違う感じで流れるように走っていると、S字で転倒しそうなくらい大きくスライドしてしまい、
5月に転んで怪我をしたときのことを思い出してしまった。
「ここでへこんでたら、走るほうで貢献できないじゃん」と思い精一杯走ったが、思ったような結果を得ることができず、みんなに申し訳なく思った。


記:えみゅ〜

おーてぃは徐々にタイムを上げるものの残念ながら目標タイムには届きませんでした。
おーてぃ悔しいだろうなぁ・・・と思いつつ、いつも通りに迎えました。
肩はやっぱりピョコっと出てました。




第1ライダーの予選が終わり、続いて第2ライダーの予選。

第2ライダーの遅さに期待するも、Aグループの19位は、第1ライダーと殆ど変わらず8秒台。

続くBグループ第2ライダーの19位は9秒8。

現時点の状況を見るに、自己ベストを出さないと厳しい状況。初乗りで7秒1が出てるだけに、最低でも6秒台には入れたい。

朝から照りつける日差しが容赦なく路面温度を上げ、Cグループ第2ライダーの予選前、ついに路面温度は50℃を超えた。

その旨アナウンスが流れ、係員も繰り返し拡声器で各ピットに注意を促している。

隣のピットでは、つなぎのまま椅子に座り、上を向いたまま動かないライダーを数人が取り囲んでいる。恐らく熱中症にやられたんだろう。
暫くしてメディカルから数人の医者がやって来ると、やがてタンカーで運ばれていくライダー。

HIRO:「この暑さじゃ無理もねーやな。」

やばい感じの暑さ。バイクに乗ってはダメな暑さの中、つなぎに着替える。


HIRO:「あづい。。あつすぎ。。」

午後1時を過ぎ、Cグループ第2ライダーの予選が始まる。気温37℃、路面温度52℃。
路面温度が50℃を越えると、どんなコンパウンドのタイヤを履いても意味が無いと言われる。

体温より高い気温とやばい路面温度。

これを書いてる8月末現在、今年この時以上に暑いと感じる日は無かった

HIRO:(これ、普通タイムでないと思うんだけど。。)

しかしいつもそうだが、やはり耐久の予選はスプリントより緊張する。

HIRO:(タイム出さなきゃ今年も3耐か。。。)

記:えみゅ〜

時間的には最も暑い時間帯。
つなぎに着替えたHIROさんが暑そうだったので団扇で扇いでいると、かげさんも団扇に参加。
それでも暑そうだったので冷タオルを「どうぞ」と渡すと、HIROさんが一言
「なんかすげー待遇だな・・・」
プレッシャーをかけるつもりはなかったんだけど・・・



過酷な条件下、Cグループ第2ライダーの予選開始。

記:えみゅ〜

いよいよHIROさん出走。
ヘルメット越しに「7耐の切符買ってくるわ」
気の利いた返事をしたかったけど「うん」と答えるのが精一杯でした。



予選開始から1分後、コースイン。

HIRO:(さくっとタイム出してけーんべ。)

コースインラップからペースを上げ気味に1周。最終コーナー立ち上がりでリアがズルッと滑る。

HIRO:(おっと!おぶね。)

最終コーナーは立ち上がりの丁度開け始めからカントが変り、滑りやすくなっている。重々承知しているつもりだった。

HIRO:(こんなんで滑んのか。焦らずいくべ。。)


計測開始1周目12秒から。2周目、3周目と9秒台。

路面温度のせいか、カットインで向きが変わらない。進入スピードを上げられず、フロントの加重不足で思ったように攻められない。
フルバンクまで一気に行けず、コーナーに入った瞬間フロントが戻ってくる。気温のせいか、サスの動きも早すぎる。

コース上にはバイクが多く、大事なポイントで前を塞がれる。

7周目、8周目にやっと7秒台。

HIRO:(ダメだ。場所悪すぎ。)

一旦ピットイン。
この時、かなり焦っていた。結構なスピードでピットロードに進入してしまう。

HIRO:「おーた!テンション!フロントのテンション入れて!」

HIRO:(やばい、こんなんじゃマジで予選落ちしちまう。)

おーたにテンションを1クリック入れてもらい、シールドを閉じる。
ギアを入れ、クラッチをつなぎかけた時、おーたの{抑えて、抑えて}ジェスチャーが目に入る。

HIRO:(そ、そうだな。。ちょっと落ち着こう。)

一旦ニュートラルに戻し、シールドを開ける。

HIRO:「あと何分?」

たけし:「えぇ〜っと、あと15分くらいです。」

HIRO:(4周は計測出来るな・・・。)

大きく1回深呼吸し、再度ピットアウト。

HIRO:(1周クリア頼む!)

再度計測開始1周目9秒台、2周目11秒台。願いは叶わず、抜いても抜いても次々とバイクがやってくる。

しかし、3周目になると予選も終わりに近づき、コースが空き始める。最後のチャンス到来。

フロントもリアもよらよらとグリップ感が無い。3周目のホームストレートを通過し、計測4周目に入る。前にバイクは居ない。

HIRO:(これ逃したら予選落ちと思え!)

残りわずかな集中力を振り絞る。130R進入、グリップ限界を越えたタイヤは前後同時にズルッと外側へと逃げていく。
バイクを起こし、気合いで全開。S時進入でアウトに寄り切れず、センターからカットイン。
S時立ち上がりもリアが逃げ、Vコーナーもアウトにつけない。

HIRO:(こ、こわすぎ・・・もう無理・・・)

HIRO:(このラップで最後にしよ・・・これでダメならしょーがねーな。)

'00の予選が頭をよぎる。これ以上無理して転んでもつまらないだけだ。残りのコーナーを慎重に、それでも可能な限り攻め、4周目の最終コーナーを立ち上がる。
サインボードには3周目の8秒5が出されていた。

HIRO:(はぁ〜、もぉ〜〜やめやめ。)

今の周に望みをかけるしかない。コントロールライン通過。チェッカーは出てない。

ペースを落とし、クールダウンラップ。前には誰も居ない。完全に予選の戦い方を失敗していた。

チェッカーを受けたバイクは一旦パークフェルメに誘導され、この炎天下の中、手押しでピットへと帰らなければいけない。

チェッカーを受けてない俺は当然そのままピットへ帰るつもりだったが、ピットロードは閉鎖され、パークフェルメに誘導されてしまった。コントロールタワーを見るとチェッカーが振られていた。

パークフェルメで待っていた仲間を発見し、前でバイクを止める。シールドを開け、望みの結果を聞く。

HIRO:「最終ラップ何秒!?」

かげ:「8秒フラットです。残念ですが、更新なりませんでした。」

HIRO:(ダメだったか。。)

がっかりしながらおーたにバイクを預け、冷たい飲み物とタオルをもらい、ピットへと歩き出す。

HIRO:「ダメだよね?」

たけし:「ん〜、かなり微妙です。」

ピットへ戻り、モニタを確認する。ピットインする前、7周目の7秒7で13番手。ちなみに19番手は8秒後半。

HIRO:「みんなよーやるわ。。」

全ライダーの予選が終了した。



予選終了後、暫定結果の待てないCompus恒例の読み合わせを行う。


記:えみゅ〜

A・B・C組の第1、第2ライダーの合計タイムを受け、Compusが総合何位かを割り出す。
Compusのタイムより上位の台数を合計する。


記:ゆみっぺ

予選終了後、みんなの雰囲気から予選通過はギリギリの予感。ドキドキの読み合わせ。
間違えないように注意しながら、女子3人でマーカー持って1チームずつチェック。


記:たけし

過去の参戦記にも登場していた読み合わせ作業。
それを今回初めて生で体験。
やっぱ力が入る!
冷静を装い作業に加わってみるが、興奮してうまく暗算できなかった...


明日の3耐、明後日の7耐。どれになろうと、決勝に向け、フォークの油面を変更する。


そろそろ読み合わせの結果が出そうな頃、読み合わせ班の様子を伺う。

HIRO:「どう?どう?」

えみゅ〜:「65位」

HIRO:「ろくじゅうご!じゃ通過って事?大丈夫?間違ってない?マジ?絶対?」

えみゅ〜:「うん、順位的には間違いなく65位。。だと思われ。」

記:えみゅ〜

A組は22台、B組は17台、C組は25台、合計すると・・・
54台?じゃ、Compusは55位!やったー!余裕じゃん!
あ、あれ?計算間違ってる。えーっとえーっと。焦って暗算が出来ない!!
64台だ!Compusは65位。決勝は66台だからギリギリセーフ!・・・なはず。
総合で65位との計算結果を受け、皆一気にテンション


記:ゆみっぺ

通過チームを読み上げながら「いつもギリチョンでアウトな俺達」という、昔のドキュメントのフレーズが何度も頭をよぎりました。
(きっと大丈夫)と言い聞かせながら、知りたいような知りたくないような結果が出ました。
「65位!」
「じゃ、通過??」
(やった〜〜〜ギリギリセーフじゃん。うれしー)まだ決定ではないので心の中で叫びました。


予選通過に歓喜するCompus。決勝のグリッドは66台。数年前から主催者推薦は無くなり、予選で66台が選抜されるはずだ。

66台が選抜のはず。。。

HIRO:(いやちょっと待てよ・・)

念のため競技規則書を確認する。

第43条予選方法
43-1 各チームによって正式に登録された第1ライダー、第2ライ
ダーのタイム測定を行い、記録されたそれぞれのライダーの
合算した最高ラップタイム順によって決勝レースのグリッド
が決められる。(上位60台が選抜される)

HIRO:「60台・・・。」

ゆみっぺ:「え〜、じゃダメじゃ〜ん。。」

Compusで唯一7耐を経験してないゆみっぺ。今年は期待が大きかっただけに、かなり残念そう。彼女のためにも今年は通過したかったし、最初からそのつもりだった。

記:ゆみっぺ

ガーン・・・ギリ・・・アウト・・・そんなー。
がっくりした。こんなに暑い中、頑張って走ってくれたのに。
私が「7耐体験したこと無い」って言ったから、今年は7耐を目指してくれた。
そのみんなの気持ちがとてもうれしかったので、余計に残念でなりませんでした。


記:えみゅ〜

競技規則書確認により、皆一気にテンション
ぬか喜びかよ〜
確認するには結果発表を待つしかないのか・・・


予選通過に沸いた雰囲気は一気に落胆へと変わっていった。

記:たけし

去年は66台だった筈。
おかしいなーと思い、ABC組トータルの暫定結果を待ち構えにタワーへ。
しかしいつまでたっても暫定が出ず。
痺れを切らして一旦ピットに戻ろうと思い、念の為リザルト配布棚を再確認してみると、そこには当日発行された公式通知があった。
それを手に取り何気なく読んでみると...



HIRO:(結局、今年もこうなっちゃうんだな・・・。)

一度通過と思った後だけに、その落胆は倍増して襲いかかり、どうしても諦めきれないまま、再び整備に取りかかる。

HIRO:(やっぱアレだな。今年から安全を考えてグリッド60台に減らしたんだなきっと。。)

HIRO:(それにま、予選もアレだったしな。怪我が無くて何よりか。。)

予選で手を抜き、リスクより安全を選んだのは事実だ。あの状況の中でそう判断した自分を思い起こし、混乱した気持ちを少しずつ整理する。

HIRO:(気持ちの切り替えって、結構難しいんだな。。。)

レースに限らず、何度も経験してきたその難しさを改めて痛感しながら作業を続ける。


暫くし、そろそろ予選落ちの暫定結果が出る頃と思ってた時。

たけし:「ひろさん、聞きました?」

HIRO:「なに?」口だけで返事。

たけし:「予選通過の件。」

HIRO:「いや、聞いてない。どーせ予選落ちだし。」

整備を続ける。としの走行までに組み上げなければならない。

HIRO:「・・・今なんつった?」

たけし:「予選通過の件。」

整備の手を止め、ふと目をやると1枚の紙を手に、憎たらしい程笑顔なのぶてる。

HIRO:「ん・・・」

その、予選通過台数を60台から66台に訂正する旨の公式通知を暫し見つめる。

HIRO:「マ、マジカーコレーー!」

たけし:「おめでとうございます。予選通過です。」

HIRO:「い、いや信じない。もう誰も信じない。正式結果が出るまで何も信じない。」

記:えみゅ〜

たけしさんの公式通知を受け、再びテンション→・・・
もはや疑い深くなっていて公式の結果発表を見るまでは安心できませんでした。


予選前
(目標自己ベスト更新)
(`・ω・´)絶対通過!

予選後
(タイム出ず)
(´・ω・`)ダメみたい

読み合わせ
(65位)
(゚∀゚)でも通った!?

規則書確認
(通過60台)
(゚Д゚;)やっぱダメだった

公式通知
(実は66台)
(≧∇≦)ダメじゃなかったーー!


記:ゆみっぺ

「やったー!良かったー!7耐通過、はぁ〜(感動)」
今度は声に出して喜びました。
7時間の耐久は大変だろうなと思ったけど、“初ナナタイ”にチャレンジできるのが楽しみでした。



HIRO:「それもうさ、」

暫定結果発表;´Д`)結局ダメだった。


HIRO:「って事ねーだろうな?」

たけし:「まーまだわかりませんけど、多分大丈夫でしょう。」

読み合わせの65位に間違いはないはず。これは確かに予選通過と思って間違いなさそうだ。

HIRO:(と、通った!やったよ本当に通ったんだ。)

主催社推薦があった頃からの文面を更新してない競技規則書に翻弄されてしまったが、ギリギリで7耐の切符が手に入りそうだ。

決勝は明後日の7耐。こうなってくると俄然盛り上がる。今日、あとは第3ライダーの走行が残っている。

おーたと相談したとしの走行方法を本人に伝える。

HIRO:「あのさ、燃費のね。。」

とし:「あキター!やっぱりくると思った。」

予選に関係無い第3ライダーのとしには燃費のデータ取りをやってもらう事が多い。
今年は第2戦でおーたの転倒もあり、いつも以上の準備不足から、ここへきてのデータ取りを余儀なくされる。
思いっきり走らせてあげたいが、今まで以上にデータが重要となってくる今年も損な役回りをお願いする。

記:とし

お気楽な第3ライダー。
昨日の2本目は調子悪かったので今日の走行はもちっと攻めてみよ(ウキウキ)と思っていた。
兄貴の時と比べて俺の走行時間は気温が低い。
路面も気温もコンディションが非常にイイ!
ゆみっぺに
「今日やっちゃうよ。俺。やっちゃうよ(ウキウキ)」
と、こそっと言ってた。
そこへ兄貴から燃費データ取りよろたむ攻撃。
やはりキター!!
予想はしていたが直前まで何も言われていないので自由に走って良いものかと思っていたが大間違い。
第3なんでへいへいと快諾。
内心かなりがっくり。
「残念だったね」とゆみっぺに同情してもらったりもした。


おーたのSP-1は通常9500回転付近でシフトアップするが、としには8000と9000のデータを取ってもらう。
走行は45分と長い。前半を8000回転で走行、真ん中でピットストップして残ガスを測り、後半は9000回転で走行を行う。
これで取れたデータを元に、決勝の作戦を検討する。


本日最後の走行、とし出動。走行が安定してきた5周目くらいからは、9秒後半〜11秒台で周回を重ねるとし。
8000回転で抑えてる割には随分といいペースだ。

記:とし

8000回転はほとんどのコーナの進入でシフトが違う。
つーかこのバイク8000でシフトアップ時につんのめる(エンブレ?)感じでバイクに怒られている気がした。
めげずに燃費データ取り。
「8000ありえね〜」と思いながら忙しくシフト操作。
結構疲れる。



給油の為、一応指定されている格好で行う。


残ガスを抜き、再度規定量を給油。


再度コースイン。今度は9000回転でのデータ取り。8周計測の平均は10秒後半あたり。不思議とトップエンド1000回転の差はタイムに表れなかった。

記:とし

ピットインして次9000と伝えられる。
今度はつんのめる症状が無くバイクに怒られていないようだった。
しかし回転を落として走るのは人間にストレスとなる。
4コーナ立ちやダウンヒルなんかもかったるい。
たまに我慢ができなくなって9500をやったりもした。
しかしおーたさんに「ガス欠するかも」と脅されてたので、
セーブセーブ。ドナドナ(救護車)には乗りたくない。




走行終了後、早速としの燃費を割り出すが、困った事に何度計算しても予測された数値とはならなかった。

HIRO:「これ、どー考えてもありえねーべ。。」

おーた:「確かにありえないな。」

折角の燃費走行だったが、データとしては使えないものとなってしまった。
色々原因を探るが、結局分からずじまい。全開時のデータから計画を立てるしかなさそうだ。

記:とし

走行後、これで完璧な燃費データが取れただろっ!と思ったが、皆さん電卓をたたきながら悩んでいる模様。
おーたさんには首をかしげながら「9000の方が燃費イイんだよね」と言われ、
兄貴には「何かおかしい。どっかで間違ったんだな」(あっさり)と言われる。

俺の努力はなんじゃったんだ〜。


夕方になると雷が鳴り、雨が落ち始めてきたので、速攻でテントを低くし、ピットへ避難。激しい夕立による、名物のピット浸水式が行われた。


HIRO:「あれ?えみゅ〜どこ行った?」

えみゅ〜がいない。車にもいないようだし、この雨の中いったい何処にいるのか。

記:えみゅ〜

夕方、雨が降り始めていたけど早く結果を知りたくてコントロールタワーへ。
歩いているうちに雨はいっそう激しくなり、もはや傘の意味あんのか?って感じ。
たまらず他人のチームの大きいテントの下へ避難。
しばらく待ったけど一向に弱まる気配がなく、ピットから雨の様子を見ているテントの持ち主であろうチームの方々の視線に耐え切れずコントロールタワーへ走りました。
案の定ずぶ濡れになりましたとさ。。。
でも暫定結果で7耐進出を確認しテンション
タワーを出る頃には雨は上がってました。あの一瞬の大雨は何だったのだろう・・・


HIRO:「ゆみっぺもいねぇな〜。」

記:ゆみっぺ

雨がドシャっと降りそうだったので傘を取りに車へ。
2パドまでトシのチャリで急いだけど、ポツポツ降り出してしまい、車に辿り着いて慌てて傘を探すも発見できず。
ついにドォーーーーっと雨が。
チャリなんて投げ捨てて車に飛び乗り、一人寂しく雨の止むのを待つことにしました。(結局傘無いし!)
結構長い時間(に感じた)。ピットが浸水してんじゃないかと心配しながら“雷鑑賞”してました。


ゼッケン78が「以上 予選通過」の上にある暫定結果が発表された。

正式結果が出るまで安心は出来ないが、暫定結果からの訂正で上になる事はあっても下になる事は無いだろう。

雨が上がるのを待って、パドックに仮設されたシャワーを浴び、65位予選通過の正式結果を確認し、パドックを後にした。

初開催以来、実に8年ぶりの7耐進出となったCompus。
明日の3耐決勝日、例年は走っているはずの日に予定されている主な作業は、タイヤ交換の練習や簡単な整備等々。

まず間違いなく二日酔いの中での作業となるはずだが、今晩、やっちゃわないCompusではない。

記:アキラ

予選通過は秋ヶ瀬で知りました。
前日、怪我をした2人が大丈夫と言ってたので、予選落ちは考えてませんでした。
秋ヶ瀬の帰り道、コンパス発足のきっかけにもなった、あの98年初開催のもて耐から、
もう8年も経ったのかと、当時をしみじみと思い出してました。




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