練習走行(7月27日)
作成日:98/07/29
更新日:98/07/30
前回はRSオータが来れなかったが、今回はアキラが仕事で来れない。
人間だけではなく、バイクの方も前回とは若干変わっている。
フロントフォークをメンテナンスし、突き出しを元の17oに戻す。
バックステップの装着により膝がきつくなった為、スポンジによる3pのシート上げ。
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シートに合わせて | カッターで荒削り |
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後ろを合わせて | 前も合わせれば |
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お座布の出来上がり |
JN変更。4段目にセット。合うかどうか分からないが、とりあえず付けてみるといった程度。
今回の主目的、RSオータはセッティング出し及びフロント60ハイトの感覚を掴む事。
俺はフロントスリックのタイヤテスト。
今日の走行枠は午前1本、午後2本。前回来れなかったRSオータに2本走ってもらう事とする。
10時20分、RSオータ2週間ぶりの出動。
フロントのセッティングをアキラ仕様に固める予定だったが、オイルも換えてあるので、とりあえず標準のセッティングでいく。
いけそうだったらピットインしてくればいい。
1周目2分35秒から開始。2周目に29秒。
ところがそこからタイムが伸びない。その後2周にわたって29秒代。7周目にやっと26秒後半迄上がる程度。
「・・・なんかおかしーな。針換えてセッティング外したかな?」
「いつもよりバイク遅い気がするけど・・・。」
「そういわれりゃそんな気もするな・・・。」
8周目、ピット前を通過するRSオータ。左手でピットインの合図。
「入るぞ!」
とりあえずフロントのセッティングに必要な工具を揃えて待っていると、RSオータがピットに入ってくる。
「ダメかい?」
「なんか進入でリアが振り出される感じになる。バイクも遅い気がする。」
「とりあえず、フロントアキラのセッティングにして。」
「ん。分かった。」イニシャルを1段入れ、伸び圧共にダンパーを入れる。
なにげにリアタイヤを手で回そうとする。が、回らない。
「あれ?」思いっきりやって、やっとズッズッと動く程度。
「何じゃ?異常だなこりゃ。入ろうぜ。」
走行は中止。バイクを運ぼうとする。が、なかなか動いてくれない。
なんとかピット内までバイクを運ぶ。スタンドアップしてリアタイヤを回そうとするが、今度は力を入れてもビクともしない。
ブレーキパッドはガッチリとディスクを押さえ込んでいる。
「ど〜なっとんじゃこりゃ?」
「エアじゃねーの?」とブレーキペダルを踏んでみるRSオータ。やはり全然動かない。
「ほらエアだ。」
ある程度冷えるのを待って、エア抜きをしてみる。すると、ごぼごぼ音を立てながら異常な程エアが出てくる。
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エア抜き |
キャリパー内で空気が熱膨張し、すごい圧力でピストンを押しつけていたらしい。
バイクが遅いのもリアが振り出される感じもこれが原因だった。
なにしろリアブレーキを引きずったまま走行してた訳だから。
フロントタイヤをスリックに交換し、12時丁度、俺出動。
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フロントスリックなFZR |
マトモに走るかどうかも分からないので、1周は様子を見ながら走行する。
路面は程全面ドライ。130R立ち上がり付近にオイル処理の後が気になるが、特に問題はない。
スリックを試すにはもってこいの状況と言える。
2周目。今の所、おかしな挙動はみせない。むしろ随分フロントに安心感がある。
最終シケイン立ち上がりから全開走行開始。
1コーナー進入。「ほう。」
3コーナー進入。「これは・・・。」
5コーナー進入。「ほほう。」
Vコーナー進入。「まさに・・・。」
ヘアピン進入。「うひょ。」
ダウンヒルブレーキング。「TZそのもの!」
そう。フロントにスリックを履いたFZRは重いTZという感じ。今更ながら、タイヤの重要性を体感する。
いつものポイントでブレーキをかけると減速しすぎて進入が決まらない。
何処までも奧まで遅らせる的な感じ。思いっきりフロントヘビーで入って行ける。
しかも安定しているし、一切不安を感じない。現時点では切れ込む感覚もない。
バイクが向きを変えるタイミングやフルバンク迄の感覚もTZそっくり。懐かしささえこみ上げる。
ただ、進入の感覚を引きずったまま、立ち上がりも同じようにアクセルを開けてしまうと、簡単にリアが滑り出す。
フロントのグリップ力が強大で、進入でも立ち上がりでもリアが落ち着かない。
バランスが悪い部分と言えばそんな所だが、慣れの範囲に収まるレベル。
しかし、減速区間の距離が縮まる事によるライダーへの負担も無視出来ない。
35分間の走行で久しぶりに腕が上がる感覚を覚えた。本番の耐久レースで体力がもつのか?
結局この1本で、フロントスリックと言う暴挙に体を馴らす事は出来なかったが、感触は充分に掴めた。
タイムも19秒から21秒と平凡なもの。
前回GRPの60ハイトを履いて初めて全開走行した時と同じ様なタイムだが、内容が違う。
このタイヤなら走り込みでのタイムアップを期待出来る。そう感じさせる。
エンジンの方は、付け替えたニードルが完全に失敗しており、2,3コーナーと130R立ち上がりで失速する状態だった。
35分目一杯使って、14周の走行を終える。
エンジンの状況を伝えるRSオータに伝えると、ニードルを最上段に変更し、メインジェットは1,4シリンダーに145番、
真ん中の二つに150番を入れた。
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MJ及びJNの変更 |
「タイヤどう?」
「イケるよ。TZとおんなじだから。次の1本試してみ。」
「ほんと?」と懐疑心たっぷりなRSオータ。
「リアどうする?後一本いけそうだけど、もう結構滑り始めてるよ。こっちの方がまだ山あるし。」とBSに指を刺す。
「んじゃ、換えるか。」前回使ったBT96をリアに履く。
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バランス取り |
「スリックダメだったらピットインしてきていいよ。速攻でフロント換えるから。」
「多分、速攻帰ってくると思うけど。」と、言いつつ14時50分、最後の走行に出ていく。
21秒から23秒で周回し、13周目にピットインしてくる。
「あと何分?」
「あとぉ〜・・・4,5分かな。入る?」
「そうすっかな。」
本日の走行終了。
ツナギを脱ぎながら、「いいジャン!スリック。問題ないよ。」とRSオータ。
「でしょ。TZと同じだべ。」(たまには人の言うこと信じれ)
GPRの60ハイトは満足に走る事が出来なかったRSオータだが、選択の方向はスリックに向いている。
充分、フロントタイヤの選択肢となりえる結果となった。
この次の走行は、今週土曜日に行われる2回目の7h公開練習。
ここは是非ともアキラにスリックを試してもらい、今度こそ最終決定をしなければならない。
彼のレベルで問題なければ、このトライも無駄ではなくなる。
本日のベストタイム
〜 今回の教訓 〜
・フロントスリックOK!!
・ステアリングダンパーは倒立がいい!(ってゆーか正立だと車検通らない)
以上
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