スポーツ走行(8月11日)
作成日:99/08/20
更新日:99/08/20
今日、明日のフルコースで最後の練習となる。仕事の都合が付かなかったトシは明日のみ。
今日の走行はノーマルクラス4本、レーサークラス4本。その内、レーサークラスの4本を俺とおーたで2本ずつ走る。
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どーでもいいが、俺の車の影で暑さをしのぐもてぎ犬 |
朝一でフォークスプリングを交換する。ブレーキングで底付いているノーマルのスプリングに限界を感じた俺は、こいつに最後の望みを託す。
フロントのセッティングは、とりあえず付属のマニュアル通りで行く。油面は150o、イニシャルは4目盛り、ダンパーは最強から1回転戻しだ。突き出しのみ、今までと同じ7oとする。
又、熱対策として右ラジエター内側に、前方からの風をよりラジエターに導く為の加工を施した。
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完全にくつろいでいるもてぎ犬 |
1本目の走行は俺。この所タイムばかりを気にし、空回り状態が続いていた。初心に戻り、走行中はタイムを気にせず走るよう、精神を集中させる。
俺:「タイムは速く走った結果だ。力を抜いて・・・前に進む事だけ考えて走れ・・・。」自分に言い聞かせる。
9時30分、レーサークラス1本目の走行が開始された。この時期のレーサークラスは殆どが7耐出場マシンだ。
1周目、2周目とも17秒。3周目、14秒。
凄い。当たった。このスプリングは大当たりだ。振動で景色すら見えなかったダウンヒルストレートのブレーキングも、キッチリ安定し、集中してブレーキをかける事が出来る。
制動初期で安定し、奥でググッと粘りを見せる。1、3、5コーナーの各ブレーキングポイントは簡単に10メートル奥になった。200メートルだったダウンヒルのプレーキングポイントも180メートル付近まで全開だ。こいつはイケる。
6周目、7周目と12秒。8周目、12秒を切り、11秒73。自己ベストに近い数字だ。
次々にパイクをパスしていく。ストレートで抜かれても、ブレーキングで抜き返せるようになった。少なくてもブレーキング時だけはフロントに信頼を置けるようになった。
9周目は11秒14。自己ベスト更新。10周目、更にタイムを伸ばし、11秒05。
まだイケる。ブレーキングポイントが10メートル奥になった分、倒し込みのタイミングが変わった。人間の慣れに時間がかかる。
又、スプリングが強くなった分、反発力が強い。ダンパーを固めて、イニシャルも入れたくなった。
一瞬、ピットに戻ろうと思ったが、このままタイミングを掴む練習で走りきる事にした。
12周目、ついに11秒を切る。10秒70。13周目、更に10秒33。
14周目の最終ラップが10秒38で走行を終え、ピットへ戻る。
おーた:「どうだった?」
俺:「いやぁ〜・・・。」
俺:「スゴイ!このスプリングはイイ!」
俺:「じぃっつにイイ!」
まだ倒し込みのタイミングが取れないが、次の走行でなんとかモノにしたい。正直、1本じゃここまでが精一杯だった。
スプリング交換前はオイルロック気味だった残ストロークも、25oとなった。次はおーたの走行なので、イニシャルはそのままとし、ダンパーのみ半回転入れる事にする。
11時10分、レーサークラス2本目、おーた出動。
14秒前半から16秒前半の間で周回。8周目の13秒23をベストに走行を終える。
おーたにとってはフロントが固すぎたようだ。タイムは出なかったが、フィーリングとしてはいい感じだったらしい。
おーたのインプレッション
ノーマルのスプリングのように、そっとショックを与えないように乗るとコーナー進入でフロントに過重が乗らずステアしない。
レーサーのように進入でフロントに過重をかけて乗るとステアはするが、今度は体が前のスプリングに慣れてて全然タイミングがとれなかった。
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午前中の走行が終わり、昼休み。午後からのレーサークラスは2時20分からなので、2時間以上あく。
その時間でアッパーカウルのゼッケン部分に色を塗る。
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ゼッケンプレートのマスキング |
午後1本目の走行は俺から。そろそろブレーキパッドも気になったので、見てみると全然無い。すでにベースすら削れていた。(汗)
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左が終わりすぎたパッド。右が新品。 |
前回交換してからの走行時間は約3時間。殆ど東コースの走行だった為、若干長く使えたようだ。
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1本走ると削れたパッドのカスでブレーキ周りは真っ黒になる。 |
14時20分。午後の走行開始。イニシャルを1目盛り入れ、俺出動。
午前中と同じ感覚で、走行中は走る事のみに集中する。タイムを出す為に走るのではなく、速く走った結果としていいタイムが出る事を肝に命じる。
1周目、14秒から開始。
バイクが多く、殆どクリアラップが取れない。
ストレートで抜かれるのは決まって4気筒の大排気量車。今、コース上に走っているV型2気筒に負ける気がしない。
4コーナーからのストレート。CBR900RRに抜かれる。
俺:(くっそー。やっぱ4発ははえーな。)
5コーナーの進入でググッと近づく。しかし抜くに至らず、東のテクニカルエリアでタイムロス。
俺:(なんだか去年と似てるな・・・。)
去年は400でVTR軍団に痛い目に合わされた俺達。今年、VTRを持ち込んでみれば、周りはCBRやR1。も、どぉ〜にかして欲しい。
抜いても抜いても集団となってやってくるバイク。タイムは11秒から13秒。
走行も中盤に差し掛かり、やっとクリアラップとなった。
俺:(よしっ。ここからが本番だ。集中しろっ!)
午前中の走行より、イニシャルとダンパーを入れて固めた為、更に良くなった。ブレーキを引きずりながら思いっきりコーナーに突っ込んでいける。
俺:「これだ。この感じだ!」楽しい。楽しくてしょうがない。
完全にクリアラップが取れた7周目、ついに10秒を切り、9秒71。そこから先は9秒から10秒で6周。
走行も後半に入ると集中力が途切れ、ギア抜けもあって再び11秒代までタイムを落とす。
最終コーナーを立ち上がると、チェッカーが見えた。10秒を切った嬉しさで思わずバイクを右に寄せ、サインボードを出してるおーたのすぐ脇をかすめ、ホームストレートを駆け抜けた。10周目の9秒22がベストだった。勿論自己ベスト。
イニシャルを元に戻し、4目盛とする。4時丁度。おーたの2本目。今日最後の走行。
14秒から15秒で周回。やはりスプリングの変更に戸惑っているようだ。このスプリングでタイムを出すには、乗り型すら変える必要がある。
11周目にピットイン。イニシャルを更に1目盛り抜いてコースイン。
その後3周目の14秒11をベストに全15周の走行を終えた。
おーたのインプレッション
1本目より、フロントに過重をかけなくてもステアはするようになったが、バイクなりに乗るのではなく、もうちょっとフロントをうまく使わなければ大幅タイムアップできないように感じた。
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全走行が終わり、クラッチを新品に交換する。ついでにモリワキの強化スプリングも入れる。全容量のエンジンオイルを持っていない為、フルバンクで作業を行う。
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フルバンク!(転んでるって) |
しかし、1本だけボルトが外れず、いろいろやってるうちに、舐めてしまう。
手持ちの工具では外せない為、とりあえずスプリングだけ交換し、何も無かったかのように蓋を閉じる。
ピットにバイクを置き、7時過ぎにパドックを後にする。今日もレンガへ宿泊する。
セッティングデータ
| ノーマル | 今日のセッティング(スプリング変更) |
サスペンション (フロント) | 突き出し | 0o | 7o |
油面 | 130mm | 150mm |
イニシャル | 4目盛り | 3〜5目盛り |
ダンパー | 最強から1回転戻し | 最強から1回転戻し→最強から1/2回転戻し |
サスペンション (リア) | 車高 | 0o | 5o上げ |
イニシャル | 最弱から2段目 | 最弱から3段目 |
ダンパー | 最強から1回転戻し | 最強から1/2回転戻し |
メインジェット | F165、R162(国内仕様) | F175/R178 |
今日のベストタイム
HIRO | 2分09秒22 | 自己ベスト更新 |
おーた | 2分13秒23 |
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光が見えた。暗闇から脱出した気分だった。最後の救世主となったスプリングの変更。目標のタイムにあと少しと迫ってきた。もう一息だ。
明日、最終調整を行い、やり残した事の無いよう、万全の状態で本番を迎えたい。
〜 今日の一言 〜
・スプリングOK!
〜 今日の教訓 〜
・タン塩を食うべし!
以上
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