総括
作成日:99/09/13
更新日:99/09/13

99年もてぎ7耐参戦計画。最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
今年は力不足の為、決勝を走る事が出来ませんでした。
我々も含め、予選を通過出来なかった各エントラントを中心に波紋を呼んだ今年のもて耐ですが、結果として趣旨にそぐわなかった今年のもて耐について、主催者への不満やレースそのものの否定と言う形で怒りを表現されている方々があちこちで目立つ事が残念です。

今年は『使用金額』、『予選分析』、『主催者への意見』をもって総括とします。


・使用金額 〜集計結果〜

当初の予定では、去年の1/3に相当する1人当たり20万位に抑えるつもりだったのですが、逆に去年よりも多くなってしまいました。
下表は共用品の使用金額をカテゴリーで集計したものです。(消費税別)

共用品費
項  目 内  容 金  額
タイヤ 7セット \288,593
ブレーキパッド フロント22セット/リア1セット 130,000
エンジンオイル 16L \14,080
パーツ,用品1 セットアップパーツ,ホイール,カウル,スタンド等 \364,703
パーツ,用品2 純正パーツ,ケミカル類,加工用品 \75,896
チームTシャツ 23枚 \84,180
缶スプレー 19本 \23,170
宿泊代 ホテルツインリンク2泊7名 \110,250
その他雑費 参加料,ピットクルー共済会費等 \29,540
合  計 \1,010,162

この合計額を単純に3で割ると、1人当たり336,720円となります。
実際は、当初の方針通り、セットアップパーツに関するおーたの個人負担額は少な目になってますし、トシは急遽お願いしたライダーと言う事もあって、こちらも少な目になってます。

これにプラス各個人の練習代が加わります。

下表は公式練習を含んだ練習走行で、左の表が練習量。右の表がそれにかかった私個人の費用となります。

練習量
日  付 練習本数
HIROおーたトシ
4月17日(土)
4月18日(日)
4月30日(金)
6月6日(日)
6月18日(金)
7月2日(金)
7月18日(日)
8月1日(土)
8月2日(日)
8月6日(金)
8月7日(土)
8月11日(水)
8月12日(木)
8月26日(木)
8月27日(金)
合計2225
練習費
項  目 内  容 金  額
高速代 首都高、常磐、外環等 \76,750
燃料代 トランポ(軽油360L) \25,850
燃料代 VTR(ハイオク226L) \29,747
走行料 22本 \61,700
合  計 \194,047

ちょっと余談ですが、この集計作業をしていて改めて感じたのは、トシの2秒マジックです。彼は練習で計9本走ってますが、その内訳は、東コースが3本。ハーフウエットが1本。残りの5本がドライコンディションでのフルコースとなります。
この5本で初走行の19秒後半から、通算10本目に当たる予選で11秒後半を出してます。最初が19秒と遅いタイムだったとは言え、サーキット走行経験自体の少ない人ですので、短期間内の6本で8秒縮めた彼が、ライダーとして一番成長したのではないかと思います。

本題に戻り、5ヶ月の間、実際はもっと細かいお金もかかっていますし、途中から練習日の宿泊代を入れてなかったので、それを考慮すると私が使ったお金の総額は約70万、他の2人の分も合わせた総合計額は車両代別で約180万といった所でしょうか。

またしても1年分の活動費をこの1戦で使い果たしました。
我々は、もて耐に出る為にレース活動してる訳ではないので、来年以降は、もっと違うやり方でもて耐に参加していきたいと思います。
去年や今年のように数ヶ月前から3人でお金と時間を出し合って、もて耐に集中するのではなく、97年以前のように、アキラはエリアのGP250、私は地方選のGP250、おーたはVTRでオープンと、それぞれ自分本来が戦いたいスプリントでレースを続け、その上で更におーたが自分のバイクでもて耐に出たいと言った時に、我々(もしくはその他)がライダーとして一緒にエントリーするような形でやっていきたいと思ってます。(おーたは毎年出るつもりのようですが)

ですから、最初から70耐を狙ったやり方になるかもしれませんし、その辺はまだ分かりませんが、来年のレギュレーション等を見据え、様子を見ながら慎重に取り組んでいきたいと思っています。
何れにしても、1レースに6,70万も使うようなやり方だけは恐らくもう無いでしょう。2年やってやっと分かりました。(苦笑)


・予選分析

予選通過の2分5秒代と言うタイムは、ある程度速いライダーが乗っても、市販状態から相当手を入れたバイクじゃないとなかなか出せるタイムでは無いと思いますし、車両も限られてきます。
そのような結果となった予選の内容を、様々な角度から分析してみました。

まず、ライセンス区分による統計。
予選に出場した全ライダー452人中、国際154名、国内262名、不明36名。(不明:予選リスト上空白のライダー)
36名の不明ライダーを除くと、416人中、約37%が国際ライダーとなります。
これを予選通過チーム、70耐出場チーム、70キロ出場チームに分類すると、下表のようになります。

表A
単位:名国際国内合計国際/国内
予選通過(50チーム)784712562.4/37.6
70耐(66チーム)5411116532.7/67.3
70キロ(56チーム)2210412617.5/82.5
合計15426241637.0/63.0

当たり前の結果ですが、上に行けば行くほど国際ライダーの比率は高くなってます。これをチーム別に集計してみます。

下表は予選通過チーム、70耐出場チーム、70キロ出場チーム別に国際ライダーだけのチーム、国内ライダーだけのチーム、両方が混在してるチームを分類したものです。

表B
単位:チーム国際のみ国内のみ両方混在
予選通過(50チーム)251213
70耐(66チーム)322410
70キロ(56チーム)103313
合計(割合)67(38.9%)69(40.1%)36(20.9%)

更にチーム内の予選採択タイムが国際ライダーのチーム(要するに、チーム内で一番速い人が国際ライダーのチーム)数を集計すると、

表C
予選通過(38チーム)3489.5%
70耐(42チーム)2866.7%
70キロ(23チーム)1147.8%
(※カッコ内の数字は国際ライダーが1人以上いるチーム数)

となります。上位チームほど、国際ライダーが活躍しているのが分かると思います。
又、予選通過した50チームの内、国内ライダーが予選通過タイムを出したチームが16チームありますが、我々の知る限りにおいては、その約半数のライダーが札付きの元国際ライダー(含:国内A、国際A)だったり、表彰台の常連だったりしています。

単純にライセンス区分で出場規定やハンディキャップを設けたとしても、予選落ちした国際ライダーは、予選通過した国際ライダーより多い(表C)ですし、予選落ちした215名の国内ライダーが、予選通過した78名の国際ライダー(表A)にどれだけ食い込めるかも疑問です。
又、チームとして見た時に、国際ライダー2名体制で参戦してるチームの割合は、予選通過,70耐共にそれぞれ50%を占めており、70キロだけ約18%(表B)となっていますので、仮に国際ライダーは1チーム1名以内とかにしてもあまり効果は期待出来ない様に思いますし、趣旨にも反する気がします。

次に、車両による統計。予選順位の付いた162台を対象としました。

排気量別
単位:台小排気量600cc〜750cc〜900cc〜1000cc〜
予選通過(50) 1(2%) 12(24%) 11(22%) 8(16%) 18(36%)
70耐(66) 4(6%) 8(12%) 16(24%) 12(18%) 26(40%)
70キロ(46) 14(30%) 7(15%) 8(17%) 5(11%) 12(26%)
合計(162) 19(12%) 27(17%) 35(22%) 25(15%) 56(35%)
(※2サイクルは小排気量に分類し、各排気量は車名により判断してます。)

気筒数別
単位:台
予選通過(50) 0(0%) 3(6%) 0(0%) 47(94%)
70耐(66) 0(0%) 13(20%) 1(2%) 52(78%)
70キロ(46) 1(2%) 12(26%) 0(0%) 33(72%)
合計(162) 1(1%) 28(17%) 1(1%) 132(81%)

年式別
単位:台 90以前 91/92 93/94 95/96 97/98 99 不明
予選通過(50) 2(4%) 1(2%) 4(8%) 6(12%) 14(28%) 21(42%) 2(4%)
70耐(66) 8(12%) 3(5%) 7(11%) 8(12%) 24(36%) 12(18%) 4(6%)
70キロ(46) 12(26%) 5(11%) 8(17%) 5(11%) 6(13%) 5(11%) 5(11%)
合計(162) 22(14%) 9(6%) 19(12%) 19(12%) 44(27%) 38(23%) 11(7%)

これだけを見ると、要するに、『比較的年式の新しい4気筒のビックバイクじゃないとダメだった。』って事になります。
ちなみに予選を通過した2気筒車は3台ともVTR。何れもバリバリに改造してありました。(はい。ノーマルのVTRだった我々の負け惜しみです。)

しかし、排気量や気筒数等でクラス別に予選を選抜しても、結局公平な切り分けは難しいし、システムも複雑になり、あまり現実的とは思えないような気がします。


それではこの分析結果も踏まえつつ、来年以降のレギュレーションを考えます。


・主催者への意見 〜2000年もて耐のレギュレーションについて〜

各エントラントから、来年のレギュレーション改定を求める意見が多く聞かれます。主催者側も、趣旨と反する今年の実態に懸念の意を表しています。
レースは基本的にタイムや順位を争う競技ですし、その結果としてレースのレベルが向上する事自体は悪い事だとは思いませんが、これからも参加していきたいレースの1つと言う事もあり、レギュレーション改定案に我々としての意見を述べたいと思います。
みんなで話し合い、様々な意見が出ましたが、最終的に以下の2つにまとまりました。



我々以外にも、もて耐に積極的な姿勢で望むエントラントの意見を仲間内の範囲で集めたので、これを意見書として取りまとめて主催者側に提出しようと思います。



ご協力頂いた方々、ありがとうございました。又、最後まで応援して下さった方々、ご期待に沿う結果とはなりませんでしたが、本当にありがとうございました。

なんだかんだ言いながら、Compusは来年以降も、もて耐に参加していく事でしょう。

なんたって、やっぱおもしれーもんねっ!


以上


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