もてぎ3時間耐久ロードレース
作成日:00/07/21
更新日:00/07/31

レース当日。7時過ぎにパドック入り。
割り当てられた16番ピット前はテントとベンツ。全員スポンサー名の入った同じシャツを着た人達で一杯。ピットの奥にはバリバリに速そうなR1と、それを取り巻くメカニックやらライダーやらが沢山。壁には奇麗な同じツナギが3着。

HIRO:「またでかい所と一緒・・・。」どうも俺らはでかいチームと一緒になる事が多い。

エントリーリストを見ると、RISYS&M−FACTORYとある。
なにやら8耐を彷彿とさせる程の体制だが、あまり聞いた事が無い。

HIRO:「り・・らい・・らいしす?って読むのかな?知ってる?」

おーた:「いやぁ?」

現時点では薄日が差す程度の曇りだが、気温も湿度も高い。受付も車検も昨日のうちに済ませておいた為、今日の予定は予選から。予選も公式練習と同じグループで行われので、Compusは昨日と同じBグループ。

公式予選スケジュール
8:00〜8:15Aグループ第1ライダー
8:30〜8:45Bグループ第1ライダー
9:00〜9:15Aグループ第2ライダー
9:30〜8:45Bグループ第2ライダー
10:35〜10:50Aグループ第3ライダー
11:05〜11:50Bグループ第3ライダー

予選は各15分ずつ。周回にして約6周。各予選の出走台数はAグループが39台でBグループが38台。夜半から明け方まで振り続いた雨が路面を濡らしており、8時から始まる最初の予選に多少の影響が出る。

Aグループ第1ライダーの予選開始直前

公式予選が始まった。ホームストレートを通過する度にモニターのタイム表示が動き、順位が入れ替わる。
最初はペースの遅かった各チームも、ライン上はほぼドライとなった終盤にタイムを上げてくるが、やはり完全ドライ時よりは全体的にかなりタイムが落ちており、10秒を切っているのは上位2台だけ。どーでもいいが、トップは同じピットのチーム。フロントレインのR1で7秒を出している。

HIRO:「ん〜。これじゃ参考にならんな。」

185台と噂されてるもて耐の参加台数に対し、予選通過が55台だと、その比率は約29.7%。
今回参加76台にこの比率を当てはめてみると、少なくとも上位22位以内で予選通過しないと厳しいと言う事になるので、とりあえず予選の目標は20位以内に設定する。

引き続きBグループ第1ライダーの予選。おーたの出番。予選開始からなるべく早めにコースインできるよう、10分前位にバイクをコースインゲートへ並べ、おーたを待つ。もうほとんど路面の心配は無くなった。

Bグループ第1ライダーの予選開始直前

そして予選開始。
やはり路面の濡れていたAグループの予選と比べると全体的にタイムが上がっている。
上位2台は5秒台へ入れ、以下6秒1台7秒5台8秒4台と続く。
おーたは遅いバイクに引っかかり続け、13秒で24番手。

おーたのコメント
コーナー遅いR1にずっと引っかかってもったいないことをした。
一度、間を空けて走ったが、空け方が足らず、途中でまた引っかかってしまった。

予選スケジュールは次々と消化されていく。Aグループ第2ライダーの予選。
トップは第1ライダーの時と変わらず同じピットのR1。2秒台へ入れている。ぶっちぎりのポール決定。
10番手付近のタイムは8秒後半。

HIRO:「8秒後半かぁ。」

単純計算にも程があるが、予選20番手以内目標だから、自分の予選では10番手以内目標。
タイム的には去年のベストを上回り、7秒台への突入を目標とする。

予選開始5分前。先頭に並べられたVTRのもとへ向かう。1歩踏み出す毎に緊張が高まっていく。日が照り始め、相当暑い。


俺:「さんきゅ。」

おーた:「じゃ、頑張って。」

バッチリエンジンの温まったVTRを受け取る。

コースイン30秒前。目の前に黄旗が提示され、9時30分丁度、笛の音と共にその黄旗が振り上げられた。
1番にコースイン。予選開始。

タイヤはもう充分温まってる。前のバイクに引っ張られないとタイムが出ないようじゃダメだ。コースイン1周目からガンガン飛ばす。序盤のクリアラップがとれるうちにさっさとタイムを出しておきたい。計測1周目のタイムは10秒9。
2o突き出したフロントは大当たり。進入時の安定感が増し、1次でスパッと方向が変わるようになった。
運動性能の激変に体がついていかず、カットインのタイミングがとりきれていない。
2周目10秒3。3周目にやっと9秒5。4周目9秒2。ジリジリと詰めるが、目標タイムまでは程遠い。

HIRO:「やっべぇ。予選終わっちゃう。」

焦る気持ちに追い討ちをかけるごとく、5周目ついに前から来るバイクに引っかかり始め、ラストラップへ突入。
この頃やっとバイクの動きに体が慣れてくる。最終ラップも2,3台に引っかかりつつ、最終コーナーを立ちあがる。
サインボードは5周目の10秒2。クリアだった4周目より1秒も落としている。

HIRO:「や、やってもーた。(汗)」5周目と最終ラップの6周目は引っかかり具合が同じようだったので、最終ラップのタイムもあまり期待出来そうに無い。

7秒に入れるどころか8秒にも入れてない。最終ラップのタイムが気になる。
ピットインする時にタワーで順位を確認するが、下から見ていっても78番が見当たらない。20番手以内にも入ってないのかと不安がよぎる。


ピットに帰ってきて最終ラップのタイムを確認すると、8秒後半のタイムで9位だった。

HIRO:「8秒入ってたんか・・。」

今年の自己ベストは上回ったものの、設定した目標タイムまでは1秒も離れていた。しかし、前車との引っかかり具合とその周のタイム8秒8が決勝への期待感を膨らませた。

第1、第2ライダーの予選が終了し、一旦GP250の予選を挟み、第3ライダーの予選となる。


まだバイクに慣れない様子のトシだが、15秒前半と一応自己ベストを更新する。



予選が終わり、A、Bグループそれぞれの予選結果が出揃った所で予選総合順位を集計してみると、Compusは8秒8で26位。目標だった20位のタイムは8秒2。もて耐予選比率の22位は8秒6。
いつも通りギリチョンでアウトな位置にいる俺達。

間もなく予選の正式結果が発表される。26位だと思っていた予選順位は36位になっていた。

HIRO:「36位?なんじゃこりゃ?」10秒や11秒のチームが俺らの前にいる。

良く見るとA,B,A,Bと予選グループで交互に並んでいた。

HIRO:「げ。頭取りじゃん。」

解説 〜頭取り(あたまどり)〜

気象条件等によって、各予選グループで条件不均衡が発生した場合に、各グループの先頭から交互に選抜していく方法。
例えばAグループの予選がウェットでBグループの予選がドライだった場合、まともにタイム順で選抜すると当然Bグループのライダーが有利になる。そこで各グループの先頭から1台ずつ交互に予選通過者を決めていく。
「野郎ども!この組の頭取りてぇ奴ぁ根性見せたれやぁっ!」とはちょっと違う。

Aグループで路面の影響が出たのは第1ライダーだけだったし、後半はほぼドライだった事もあって、頭取りになるとは思ってなかった。



12時20分からブリーフィング。第1ライダーと監督の出席が義務付けられている。監督はえいじになってるが、本人は北コースで手伝っているので、代りに俺が出席する。出欠確認は本人又は代理人のサインで行われるが、相変わらず要領の悪い受付方法でブリーフィングの開始時間が延び、競技長に催促の声が飛ぶ。

予定の時間を大幅にオーバーし、やっとブリーフィングが終わった頃は既にスタート前チェックが始まる時間となっていた。これでスタートの開始時間が延長されるものの、いきなり慌しくなる。
給油係のえいじと合流し、ブリーフィングの情報伝達や注意事項の確認等、最終打ち合わせを行う。

スタートは俺。次におーたで最後がトシ。交代のタイミングは12周計測。時間にして約30分を1人2回ずつ。
給油は全ピットイン時に10リットルずつ行う。ピットインしたら2速でエンジンストップ。交代に関係無いライダーがスタンドをかけた後、走ってきたライダーは右側へ降車で左側から乗車。そして給油作業。
尚、途中で雨が降ってきた場合は我慢。ひたすら走りつづけ、レインへの交換は行わない。

スタート前チェックを済ませたVTRにまたがり、コースオープンを待つ。


ずっと不安だったフロントのセットがここへきてやっと出始めた。予選の6周ではカットインのタイミングが掴みきれなかったが、この決勝で何とかモノにしなければならない。

7耐は、3耐とは比べ物にならない程レベルが跳ね上がる。単純比率で22番手以内のタイムを出してもあまり意味が無い。

目標は7秒を切って6秒台。今回の予選で10番手以内のタイムとなる6秒9が決勝で出れば7耐に望みをつなげられる。


本番のスタート前に、1回ウォーミングアップラップ用のスタートが同じル・マン式で行われる。
ドリブンを2丁もショートにしたので、1速スタートだと今まで以上にクラッチミートが神経質になると思い、ギアは2速に入れた状態でエンジンを切り、バイクをえいじに預ける。

HIRO:「1周目で10台抜いてくるから。」

ストレートの反対側に移動し、気がつくと30秒前のカウントダウンが始まっていた。

グッと構え、ウォームアップラップ用のスタート。いつも通り練習から本番のつもりで臨む。
全力でバイクに駆け寄り、クラッチを握ってセルを回す。エンジンは1発でかかり、そのままクラッチをミートする。2速の為それ程気を使う事も無く、しかもスムーズにスタート出来た。

右から次々に押し寄せてくるバイクをよけながら1コーナーイン側へ向かって全開。
2コーナーを立ちあがって又全開。
3コーナーもイン側にバイク1台分を見つけ、4コーナー立ちあがって全開。

HIRO:(つーか、全力で走ってんの俺だけじゃん。)

5コーナー進入時にやっと気づいたが、勢いを止めず、流して走ってる他のライダーをバンバンパスしていく。

HIRO:(黄旗出まくってんだけど、いいのかな?)よくない。

90°コーナーまで攻めつづけ、最終コーナーを立ちあがって再びえいじのもとへバイクを運ぶ。次は本番。先程と同様にギアを2速に入れ、エンジンを切る。

コースサイド反対側へ移動し、1分前からカウントダウン。この時が一番緊張する。

スタート30秒前。シールドを閉め、ロックする。自分の荒い息遣いが聞こえる。暑さと緊張で苦しい。

3・・・・・2・・・・・1・・。

ちょっとフライング気味にダッシュ!3歩踏み出したあたりでGOとなり、全員一斉にバイクに駆け寄る。

HIRO:(やべっ。ちょっと強引すぎたか。)俺の前にいるライダーはみんな律義にGOのタイミングで走り出したのに対し、自分だけフライングが目立ったような気がした。ここの競技長は容赦無くジャンプスタートをとる。

クラッチを握り、セルを回す。

キュルキュルスカッ。キュルキュルバンッ!

クラッチを離し、スタート。

HIRO:(出遅れたっ!)

フライングの不安で動揺したのか、エンジンの始動が一発で決まらなかった。右側から押し寄せてくるバイクで前がふさがる。

それでも全開加速で1コーナーイン側を目指し、なんとかコースの一番右側へバイクを運ぶ事に成功する。
1コーナー進入のブレーキング。目の前で2台のバイクがぶつかり合ってる。左からインへ寄ったバイクにぶつかった右側のライダーが左に寄り返し、ケンカ状態。その右側にバイク1台分の隙間を見つけ、間髪入れずそこへ潜り込む。

HIRO:(君ら何やっとんねん。ラッキーだけど。)

1コーナーは激遅大渋滞。インベタまま2コーナーを立ちあがって、今度はバイクを左側へ進める。
3コーナーのブレーキング区間ではバイクがコース幅一杯に広がり、入れ込む隙間も無い。進入は見送って、立ちあがりでパス。
5コーナーはリアをブルブルさせながら威嚇し、強引にインへ。

あとはもうとにかく前から来るバイクを抜きまくる。進入もイメージ通りのタイミングでカットイン出来る。
ブレーキングポイントは他車と大して変わらないが、思い切って突っ込んでいける為、進入で抜きやすい。
無理をしてオーバースピードで突っ込んでもショートにしたファイナルのおかげで立ちあがりも離されない。

ストレート通過後、計測1周目のタイムは11秒6。2周目に12秒1と落とすが、スタート後の混乱が収束し、安定し始めた3周目からタイムを上げ始める。ジャンプスタートを取られてないか不安だったが、コントロールライン通過時、#78に黒旗は出てない。
3周目10秒5。4周目9秒3。5周目8秒7。

シフトポイントは他車と走る事でよく分かる。9,000回転だと思っていたが、トップエンドの9,600回転付近まで回した方が離されにくい。
ストレートではピッタリと後ろにつき、ちょっと離されてもブレーキングでインを刺す。全ストレート6速に入る為、ストレートエンドの伸びがいい。

HIRO:「おっもしれぇっ!」

バイクが思うように動く。600や2気筒には負ける気がしない。VTRに乗ってこんなに面白いと思ったのは始めてかもしれない。俺は完全に調子に乗っていた。

6周目8秒2。7周目7秒3。

この辺まできて始めて1台に抜かれるが、抜き返そうとくらいつく。

8周目7秒9。

気合で抜き返した9周目、7秒3。しかし又抜き返される。

HIRO:(つ、疲れた・・・。)

何度でも抜き返してやりたかったが、この暑さの中で集中力と体力の限界が近づいてきた。無理出来る気力も失いかけてた為、このライダーをペースメーカーにし、着いて行く事だけを考える。タイム出しはとりあえず見送り。

HIRO:(7秒切れねーや。)

10周目8秒3。11周目7秒9。12周目8秒5。予定周回を終え、サインボードにピットインサインが掲示される。ピットイン直前のこの時点でCompusは10位まで上げていた。

ピットインし、おーたへ交代。ガスチャージ。


ピットインで一気に30位付近まで順位を落とす。11秒〜12秒で安定して走行を続けるおーた。
後半に入る7周目から2周連続で10秒台に入れるが、惜しくもベスト更新には届かず。順位は15位まで上げてきた。

予定周回まで残り2周となり、サインボードにL(LastLap)を表示する。

HIRO:「次来たらP出すよ〜。」トシに準備を促す。

サインボードにPを出して待っていると、ピットに入ってくるおーた。

HIRO:「入った!入った!」1周早いピットインに慌ててヘルメットをかぶるトシ。

トシへ交代。ガスチャージ。


異常が無いか、簡単にバイクの周囲を確認すると、バイクから出たらしい液体が路面を少しだけ濡らしている。
沸騰したラジエターの水がブリーザパイプから結構な勢いでキャッチタンクへ噴き出している。路面を濡らしていたのは溢れた水だった。

各自2本目の走行は9,000以下に抑えて走るよう、連絡する。

おーたのコメント
1周目に、5コーナーでオーバランしグラベルの上を走ってしまった。
今、思えば、その時のスピード、タイミングが一番自分のイメージに近い走りだったように思う。
そんなこともあって、1本めは、大きなトライをすることが出来なかった。

15〜16秒で走るトシ。やはり7周目から連続でベスト更新の14秒台へ入れる。
予定周回を終え、ピットイン。俺へ交代。

予定では10リットル毎の給油だが、8リットル程入れた所で満タン近くなる。

HIRO:「もういいんじゃねーの?10リットルも使わないよ。」

えいじ:「でもこの線までは入れていいそうなんですよ。」

HIRO:「えぇ〜この辺でやめとこうよ〜。」

えいじ:「いや、あともうちょっとで・・。」

オフィシャル:「10秒前!」

えいじ HIRO:「げ。」

慌てて給油口をしめる。ふざけてると1分なんてあっという間だ。


2本目のコースイン。9,000回転を上限に抑えて走行する。タイムは9秒〜10秒。
シフトポイントを変えても7秒を切る目標は変えてない。クリアを狙ってチャンスを伺う。

レース的にはここまでほぼ順調だったが、4周目走行中、ついにトラブルが発生する。
S字進入でブレーキをかけた瞬間、左ハンドルがぐにっと前に移動する。

HIRO:(ぎょぇ!)

一瞬パニック。オーバーランの恐怖に脅えながらも何とか持ちこたえ、よろよろとS字を立ちあがる。
ハンドルクランプの緩みかと思い、左手でガンガン手前に戻そうとするが、何か様子がおかしい。Vコーナーを立ちあがってバイクを右に寄せ、スローダウン。左手で後続車に合図を送りながらやっとハンドルを見ると、根元に亀裂が入り、そこから折れ曲がっている。

HIRO:「折れとるし・・・。」

ピットでスペアに交換しなければならない。
ヘアピンを立ちあがり、右側を走行。左手はフロントフォークにのせ、出来るだけ全開で走る。先程抜いたばかりの数台が左側から抜いていく。

予定外のピットインにえいじが駆けつける。

えいじ:「どうしたんすか?」

HIRO:「ハンドル!スペア!おーた!おーた!」

順位を気にして慌ててる訳じゃない。練習としての周回数が減ってしまう。

クラッチレバーとハンドルを外し、スペアのハンドルに交換する。新品のグリップラバーを入れ、ワイヤーロックする。

えいじ:「ハンドルの位置これでいいっすか?」

HIRO:「もげなきゃいいっ。締めてっ!」

早くコースに復帰したい。次いつ練習出来るかわからないし、今日のうちにタイムを出しておきたい。

ワイヤーロックが終わった瞬間、ピットアウト。何周分ロスしたのか分からない。残り何周走れるかも分からない。
コースイン直後は付け替えたハンドルが不安で、様子を見ながら走る。ヘアピン立ち上がりでハンドルを左右に振ってみる。バイクがブルブルするが、問題無し。

HIRO:(6秒台。1周でいいから6と言う数字を見たい。)

9,000回転に抑えるとストレートで付いていけなくなる。タイムは、やはり9秒〜10秒。比較的クリアラップでも7秒3。結局1本目を上回る事が出来ずに予定周回を終え、ピットイン。おーたへ交代。


一息ついてプラットフォームへ行き、計測用紙を眺める。1本目の7秒30がベストだった。

HIRO:「0.4秒か・・・。」いつもの事だが、今回も目標タイムに届かなかった。ちょっと引っかかると簡単に2秒も落ちてしまう。予選を考えるとやはり不安が残る。

ハンドルのトラブルでおーたの計測周回を1周減らす。14〜16秒で走行し、トシへ交代。これが最後の走行。


おーたのコメント
バイクを受け取った時から、水温計はHになってたので、回転数を8500リミットで走った。8500リミットだと、ブレーキングポイントが変わって、うまくリズムをとることが出来なかった。

残り15分。順位にこだわるならば交代の必要も無いが、予定通り全員が少しでもバイクに慣れるよう配慮したローテーションでレースをこなす。

トシの2本目は6周しか出来なかったが、自己ベストを14秒フラットまで伸ばした。

そして午後5時10分、3時間耐久スポーツ走行のチェッカーが振り下ろされた。

優勝はRISYS&M−FACTORY。となりで大盛り上がりだった。2位は最終ラップまでトップ争いを続けた島選手率いるハルクプロ。3位にJhaレーシングが入り、ここまでが7耐へのシード権を獲得した。

いつも通り全車車両保管となる為、車検場前にスタンドを持って行く。


「おつかれ〜。」



同じピットのチームが優勝したとあって、ビール騒ぎを予想し、速効で撤収作業を行う。ピットの片隅に置いてあった炭酸ガスボンベ付の生樽が開放された時、ピット内は確実にビールくさくなる。

ハンドルが折れた原因は、以前トランポに固定する際、ハンドルをタイダウンで固定していた事があり、その時に加わったストレスでクラックが入り、たまたま俺の走行時に折れたのだろう。転ばなかったのが幸いだが、これがダウンヒルだったらと思うとぞっとする。

折れたハンドル

ピットからパドックに止めてあるトランポへ全ての荷物は移動したが、車両保管が中々解除されず、散々待たされて8時を過ぎた頃やっと解除され、同時に決勝の正式結果が発表される。
どーでもいいが、Compusは38位だった。

おーたのコメント
バイク:
とにかく早急に以下の4点の改善が必要
・熱対策
・ハイスロットル化
・バンク角の確保
・ハンドルの高剛性化(?)
そのほかは特に問題はなし。

人間:
一番感じたのが、せっかく曲がるバイクなのに、体の位置がインに落ちすぎて旋回中にフロント荷重がかけれてなく、おまけに、腕に力が入ってて上手に乗れていない。(右コーナーのみ)
特に、1コーナから2コーナ、130R、ヘヤピンの寝たまんまのところが駄目。もう一回、乗る位置の確認が必要かな。
気持ち的には、いままでモヤモヤしてたところが無くなって、なんか吹っ切れた感じがする。問題点がハッキリしたからかな。

レース自体:
最初の7耐の時より人が多いみたいで、全体的なレベルも高い。
結果はともかく、いろいろな問題点の洗い出しができて参戦して良かった。

個人的には去年の予選で出した8秒3より丁度1秒更新したが、7耐の予選を想定すると、何とか皮1枚つながったと言う感じ。
バイクはかなり良くなったが、1次と2次の旋回性能にばらつきを感じ、あと1歩と言った所。フロントとリアのバランスが取れれば、ポテンシャル的には6秒に入るはず。あとは人間の問題。個人的にはあともう少しフロントを落としたい気もするが、今後どのような方向でセットアップを行っていくかはおーたの判断に任せる。

パドックの噂では、今年の予選は去年を上回り、5秒台と言う人も入れば8秒くらいまで落ちるだろうと言う人も入る。行き場の失った国際ライダーは、もて耐レギュレーションの発表後、降格申請により200人も落ちたと言う話だ。いったい何秒出せばいいのか分からないが、見えない目標に向かって出来るだけ頑張るしかない。

全ての力を出しきっても遥かかなたにあった去年とは違い、今の力を出しきれれば可能性は充分にあると信じている。

次の走行は来週の22日土曜日。午後2本のレーサー枠を走る。



セッティングデータ
サスペンション
(フロント)
突き出し14o
油面130o
粘度G15
INI最強から5段目
TEN最強から3/4回転戻し
サスペンション
(リア)
車高+5o
INI+2o(サグ:15o)
TEN最強から12ノッチ
COMP最強から11ノッチ
メインジェットF172/R175


今日のベストタイム
HIRO2分07秒30自己ベスト更新
おーた2分10秒70
トシ2分14秒09自己ベスト更新

〜 今日の教訓 〜

・ハンドルにタイダウンをかけてはいけない!

以上

[スポーツ走行]に進む

['00もてぎ7時間耐久参戦計画]に戻る

[Compus Road Racing]