帰路(8月23日)
作成日:98/09/15
更新日:98/09/15
部屋の呼び鈴で目が覚める。
(んだよ・・・。)この眠さから言って、まだ早い時間のようだ。
起きあがれる訳もなく、そのまま二度寝に突入を開始する。
RSオータがムクッと起きる(音がする)と、部屋の鍵を空け、ドアを開ける(音がする)。
「うーっす。」とアキラの声がする。やや鼻にかかった風邪気味な声。
(あいつ・・・まだ寝てろっちゅーの・・・。)
部屋に入ってくると、なにやらうろうろしている(音がする)と、シャーッとカーテンを開ける(音がする)。
(うっ。ま、眩しいっ。ったく何考えてんだあのヤロー)
昨晩、体調を崩し、早々に寝たアキラ。たっぷり寝て、いつも通り目が覚めたのだろう。
時計を見ると、まだ7時前。普段でも寝ている時間。
(あ、アホか。寝る。)
頭から布団を被る。RSオータは寝る気を無くしたらしい。
カチャ。シュワァ〜ン・・・・ピィー。ゴゴ。
PCの立ち上げ音が聞こえる。俺のノート型PC。
マウスのクリック音と、2人の会話が聞こえてくる。
どうやらアキラが、7耐のドキュメントでまだ未読の分を読もうとしているらしい。
(何処に入ってんのか知ってんのかな?・・・まぁその内わかんだろ・・・。眠い・・・。)
寝たフリを決め込み、シカトする。
2人で暫くの間、ドキュメントの入っているフォルダーを探している。
アキラ:「何処に入ってるんだろ・・・。」
RSオータ:「ん〜。わかんねーなぁ・・・。」
(・・・・。)
ガバッと布団を跳ね上げ、無言のままPCに近寄ると、ドキュメントのindex.htmをクリックする。
アキラ:「朝ですよぉ〜。」
(朝ですよぉ〜じゃねっつーの。)「寝るっ。」
再び布団にもぐる。
暫く静かにしていたかと思えば、読み終わると今度はテレビのスイッチが入れられる。
(んん〜・・・。)
多少は気を使っているらしく、音量を小さくして見ているが、会話の音量は普段通り。
(ん、んんん〜・・・。)
そしていつも通り、アキラの話でRSオータ爆笑。
(・・・寝られるかっての。)
ムクっと起きあがる。俺の負け。
窓の外を見ると、雲一つない快晴。ジリジリと太陽が照りつけ、暑い1日となりそう。昨日がこの天気じゃなくて良かった。
昨晩迄はそれ程疲れを感じなかった体も、一晩経つとその症状が現れた。
手足が全体的にむくんでおり、左足の指はシフトで血豆が潰れ、右手の指はブレーキで関節が痛かった。
「やっぱ、思った通り疲れたね・・・。」
「だるだるっす。」
9時くらいまでウダウダし、みんなで1階のレストランへ朝飯バイキングを食いに行く。
サラダとウィンナー,目玉焼きをおかずにパンを食い、納豆,味海苔,焼き魚でご飯を食った。朝から腹一杯になった。
部屋に戻り、テレビのチャンネルをコースカメラに合わせると、4輪のテスト走行らしきものが行われていた。
どうやらホンダコレクションホールに展示されている車らしい。
『動かない車を展示しててもしょうがない』的な考えからであろうか。(勝手な解釈)その辺はさすがホンダって感じ。
比較的ゆっくりなペースで走っていた各車も、その内段々とペースを上げてくる。
ヘアピンの進入でベレットGTRのインを刺すロータスヨーロッパ。タイヤから白煙を上げながらアウトにはらむBMW。
模擬レースの様相を呈し、結構真剣に攻めている。昨日が2輪のオープンなら、今日は4輪のオープン。
『攻められない車を展示しててもしょうがない』的な考えからであろうか。(勝手な解釈)その辺はさすがホンダって感じ。
因みに俺がコースアウトした時の跡も、1コーナー外側のグラベルにしっかりと残っていた。
(あんときゃ大変だったなぁ〜。)などと昨日を振り返る。
なんだのかんだの言いながらテレビを見ていると、チェックアウトの時間になる。
「さって。帰りますか。」
予選日、決勝日とお世話になったホテルツインリンクを後にする。
コンビニで飲み物を買い、いつもの様に水戸インターから常磐に乗る。
時刻はまだ昼過ぎ。いつものように急いで帰る必要はない。
7時間の間、何度と無く、もの凄い勢いで抜かれた、見慣れたマークに今日も又抜かれる。
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高速でもぶっちぎられる。これで通算何度目だろう。 |
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ロー車 | RSオータ車 |
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んで、俺。(別に寝ている訳ではない) |
今、万感の思いを胸に、それぞれの帰路につく。
長く、そして短かった俺達の、’98もてぎオープン7時間耐久ロードレースが終わった。
〜 今回の教訓 〜
・来年も絶対出るぞ!(今度はもっとラクしたいぞ)
以上
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