カラーリング(8月11日〜16日)
作成日:98/08/18
更新日:98/08/18

7月のある日。

「カウル塗りたいんだけど。」と、きりだす俺。

「うん。いいよ、別に。」と答えが返ってくる。

「あっそう。んじゃ塗るわ。」

「え?いや、何色に塗るの?」

「ん?決まってるじゃん。俺色。」

「あぁ。あの青だか紫だかわかんねー奴・・・。」

「ひろカラーか・・・。」

「なんだよ、そのイヤそうな反応は。」

「だってあれ弱そうじゃん。」

(よ、弱そうって・・・。)

「あのバイクがあの色になるんだべ?」

「ん〜。ダメって感じ。」

色って奴は人それぞれ好みがある。自分のものじゃないとはいえ、7耐で乗るバイクだ。やはり抵抗があるのも当たり前。

因みにアキラは好みで、RSオータはが好き。それぞれ自分のバイクも当然その色に塗ってあるし、着ている服もそれ系の色が多い。

とりあえず3人でホームセンターに行って色を見るが、最初から好みが違うのに、決まるわけが無い。

RSオータは元々赤好みな事もあり、色塗りの必要性を感じないと言いだしてしまう。ヤマハのメーカーカラーが言わば彼好みらしい。
しまいには色を塗る時間で、整備でもして欲しいと言う始末。

ノッケからピンチに立たされた俺。「んじゃ、やめよう。」と店を後にする。

それから数日間、どんな色なら塗らせてくれるのか思案する。勿論あきらめてる俺ではなかった。

黒なら俺も嫌いではないし、むしろ好きな方だ。それならアキラは希望通りだし、RSオータも文句は言わないだろう。

(しかし黒っていそうだよなぁ。)

(弱そう・・・か。薄目の中間色なんかみんな弱そうな色だよなぁ。)

(う〜ん。濃い色ねぇ・・・。)

紺色ってのはどうかな?)

(とりあえず、弱そうじゃないみたいだし・・・あのバイクにも・・・ん〜似合わなくは無いな。よし!で攻めてみるか。)



それから数日後・・・

「カウルの色さぁ・・。F.C.Cイメージの紺でどう?」

「あぁ。いいよ。」

もう面度臭くなったのか、F.C.Cが効いたのかは知らない(多分、前者)が、一発OK。これで心置きなく色が塗れる。
実はもう何色かテストして、何処のメーカーの何にするのかも決めてあった。既にスプレー缶も買ってある。

そして8月11日から、スペアカウルの色塗り作業を開始した。



まずは下地作り。サンドペーパーで下地の色の段差を無くす。


シートカウルアッパーカウル

アンダーカウル



次にサフェーサーを塗る。いわゆるプラサフ。下地塗り剤。これにより、色着きが良くなり、色むらも無くなる。凹凸もごまかせる。


シートカウル



ガソリンタンクは剥離剤で一気に塗装を剥がす。ハケで塗ってから3,4分でパリパリ音を立てて剥がれる。勿論、必要な個所はマスキングしておく。

剥離剤塗布前剥離した状態。

剥離する瞬間は気持ち悪いが、気持ちいい。

これをスクレーパーですくい取る。

力を入れなくてもペラァ〜と剥ける。

全部剥ぎ取った状態。

仕上げにサンドペーパーで研磨し、残った塗装を完全に落とす。

これで下地の完成。

右側左側





そしてやっと塗装工程。


ゼッケンはオレンジ。ベースの色を塗ってから、マスキングしてオレンジを吹き付ける。

なんか、工事中みたいなオレンジになってしまった。



最後に乾燥工程。

全体にクリアを吹き付け、乾燥させる。ツヤを出すのにコツがいる。

ロゴはカッティングシートで作成。勿論クリアは貼った後。

単に乾燥させるだけでなく、熱を加えてクリアを固めなければならない。本当は完全に固まるまで数ヶ月かかるが、時間が無いのでまぁしょうがない。

車の上と横。

めんどくせっ!色塗りなんてもうやんね。

以上

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